こちらは清い霧が降って欲しい あちらへ渡る桟橋かけて
こちらは きよい きり が ふって ほしい あちらへ わたる さんばし かけて
kochiraha Kiyoi Kiri ga Futte Hoshii achirahe Wataru Sanbashi kakete
雲行き眉間に関わる人達 揺りかごへ帰る時は告げる
くもゆき みけん に かかわ る ひとたち ゆり かごへ かえる とき は つげ る
Kumoyuki Miken ni Kakawa ru Hitotachi Yuri kagohe Kaeru Toki ha Tsuge ru
柱に繋いだままの足が 生きては?死んでは?と囁いて
はしら に つない だままの あし が いき ては ? しん では ? と しょう いて
Hashira ni Tsunai damamano Ashi ga Iki teha ? Shin deha ? to Shou ite
数え唄おぼろげに口は歌い よせてはかえす波間に
かぞえ うたお ぼろげに くち は うたい よせてはかえす なみま に
Kazoe Utao borogeni Kuchi ha Utai yosetehakaesu Namima ni
振り向かず 振り向かず お行きなさい
ふりむか ず ふりむか ず お いき なさい
Furimuka zu Furimuka zu o Iki nasai
振り向かず お行きなさい
ふりむか ず お いき なさい
Furimuka zu o Iki nasai
振り向かず そのまま お行きなさい
ふりむか ず そのまま お いき なさい
Furimuka zu sonomama o Iki nasai
振り向かず お行きなさい
ふりむか ず お いき なさい
Furimuka zu o Iki nasai
背のびした窓から見えたものは もう此所には何もないということ
せ のびした まど から みえ たものは もう これ ところ には なにも ないということ
Se nobishita Mado kara Mie tamonoha mou Kore Tokoro niha Nanimo naitoiukoto
少女はそれを知ってか知らずか ただ一点を 黙視
しょうじょ はそれを しって か しらず か ただ いってん を もくし
Shoujo hasorewo Shitte ka Shirazu ka tada Itten wo Mokushi
燃えてゆく灰は空を自由に それさえ遠い風 出迎える
もえ てゆく はい は そら を じゆう に それさえ とおい かぜ でむかえ る
Moe teyuku Hai ha Sora wo Jiyuu ni soresae Tooi Kaze Demukae ru
乗せてゆけ これまでの長い夜を 飲みほして あとかたもなくなった
のせ てゆけ これまでの ながい よる を のみ ほして あとかたもなくなった
Nose teyuke koremadeno Nagai Yoru wo Nomi hoshite atokatamonakunatta
待ち人は待つより出迎えなさい 此所では逢えることはないでしょう
まち にん は まつ より でむかえ なさい これ ところ では あえ ることはないでしょう
Machi Nin ha Matsu yori Demukae nasai Kore Tokoro deha Ae rukotohanaideshou
老婆は髪をふりほどいていた 血眼でそう言っただけ
ろうば は かみ をふりほどいていた ちまなこ でそう いっった だけ
Rouba ha Kami wofurihodoiteita Chimanako desou Itsutta dake
振り向かず 振り向かず お行きなさい
ふりむか ず ふりむか ず お いき なさい
Furimuka zu Furimuka zu o Iki nasai
振り向かず お行きなさい
ふりむか ず お いき なさい
Furimuka zu o Iki nasai
振り向かず そのまま お行きなさい
ふりむか ず そのまま お いき なさい
Furimuka zu sonomama o Iki nasai
振り向かず お行きなさい
ふりむか ず お いき なさい
Furimuka zu o Iki nasai
駆けてゆく少女は夜を斬って 繋いだはずの糸はもうなくて
かけ てゆく しょうじょ は よる を きって つない だはずの いと はもうなくて
Kake teyuku Shoujo ha Yoru wo Kitte Tsunai dahazuno Ito hamounakute
彼女は気づかずに行くだろう 最初から無かったことも
かのじょ は きづ かずに いく だろう さいしょ から なか ったことも
Kanojo ha Kizu kazuni Iku darou Saisho kara Naka ttakotomo