衣替えには早すぎた学生服を自転車の籠へ投げ入れた
ころも かえ には はやす ぎた がくせいふく を じてんしゃ の かご へ なげ いれ た
Koromo Kae niha Hayasu gita Gakuseifuku wo Jitensha no Kago he Nage Ire ta
別子の山から見下ろした燧灘は穏やかだった 穏やかだったよ
べつ こ の やま から みおろ した すい なだ は おだや かだった おだや かだったよ
Betsu Ko no Yama kara Mioro shita Sui Nada ha Odaya kadatta Odaya kadattayo
今ふっと思い出した
いま ふっと おもいだし た
Ima futto Omoidashi ta
あのころこの手の中には
あのころこの ての なかに は
anokorokono Teno Nakani ha
なんにも無かった
なんにも なか った
nannimo Naka tta
なんにも無かった
なんにも なか った
nannimo Naka tta
失うものはなんにも無かった
うしなう ものはなんにも なか った
Ushinau monohanannimo Naka tta
あったのは期待と不安だけ
あったのは きたい と ふあん だけ
attanoha Kitai to Fuan dake
昼下がりの陽炎には金木犀が揺れていた
ひるさがり の かげろう には きんもくせい が ゆれ ていた
Hirusagari no Kagerou niha Kinmokusei ga Yure teita
僕の手には全てが掴めるようなつもりでいた
ぼく の てに は すべて が つかめ るようなつもりでいた
Boku no Teni ha Subete ga Tsukame ruyounatsumorideita
守るものは
まもる ものは
Mamoru monoha
なんにも無かった
なんにも なか った
nannimo Naka tta
なんにも無かった
なんにも なか った
nannimo Naka tta
失うものはなんにも無かった
うしなう ものはなんにも なか った
Ushinau monohanannimo Naka tta
海の向こうに石を投げては遠い世界を夢見ていたな
うみ の むこう に いし を なげ ては とおい せかい を ゆめみ ていたな
Umi no Mukou ni Ishi wo Nage teha Tooi Sekai wo Yumemi teitana
踏みしめていた土の事など気にもしなかった
ふみ しめていた つち の こと など きに もしなかった
Fumi shimeteita Tsuchi no Koto nado Kini moshinakatta
あったのは期待と不安だけ
あったのは きたい と ふあん だけ
attanoha Kitai to Fuan dake