Lyric

後ろを向いてきたわけじゃない

ひらすら歩いてきた

なのにいつも見えるのは

子供の頃のあの家

朝日を受けて立っていた

あの小さな家

傍には川が流れて

柿の木が一本

風が吹けばがたがた揺れる

雨が降れば雫がしみとおる

破れた障子の穴からいつも

庭に咲いた花が

風に揺れているのを

見ていたあの頃

冷たすぎる風に震え

遠い山の道を

ひとりでとぼとぼ歩いた

あの寂しい黄昏

夕日を受けて立っていた

あの小さな家

屋根から鳥が飛び立ち

赤い陽に染まった

幸せだったわけじゃないのに

風のにおいがいつまでも消えない

今はどこにもない

あの小さな家

今はもう帰れない

あの小さな家

後ろを向いて来たわけじゃない

ひたすら歩いてきた・・・

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