だが 君は帰って来ない
だが くん は かえって こない
daga Kun ha Kaette Konai
夜道をぼくは帰ってきたのに
よみち をぼくは かえって きたのに
Yomichi wobokuha Kaette kitanoni
君の窓明かりは消えたままさ
くん の まど あかり は きえ たままさ
Kun no Mado Akari ha Kie tamamasa
月はあんなに明るいのに
がつ はあんなに あかる いのに
Gatsu haannani Akaru inoni
町は居留守を使ってる
まち は いるす を つかって る
Machi ha Irusu wo Tsukatte ru
呼んでも君は答えない
よん でも くん は こたえ ない
Yon demo Kun ha Kotae nai
疑問は頭から抜け出して
ぎもん は あたま から ぬけだし て
Gimon ha Atama kara Nukedashi te
路上でぼくの影になる
ろじょう でぼくの かげ になる
Rojou debokuno Kage ninaru
翼もないのに飛ぶこと覚え
つばさ もないのに とぶ こと おぼえ
Tsubasa monainoni Tobu koto Oboe
夜の物干し台にたたずんでいる
よる の ものほし だい にたたずんでいる
Yoru no Monohoshi Dai nitatazundeiru
命がけで飛ぶつもりなら
いのち がけで とぶ つもりなら
Inochi gakede Tobu tsumorinara
夜よ 明けるな 君のために
よる よ あけ るな くん のために
Yoru yo Ake runa Kun notameni
女たちが笑ってる
おんな たちが わらって る
Onna tachiga Waratte ru
胸をはだけた夏の夜
むね をはだけた なつ の よる
Mune wohadaketa Natsu no Yoru
ぼくは静かにたたずんでいる
ぼくは しずか にたたずんでいる
bokuha Shizuka nitatazundeiru
君がどこにもいないので
くん がどこにもいないので
Kun gadokonimoinainode
ぼくが持ってる一番高価なものを
ぼくが もって る いちばんこうか なものを
bokuga Motte ru Ichibankouka namonowo
君の笑顔と取りかえたい
くん の えがお と とり かえたい
Kun no Egao to Tori kaetai
日々はぼくの大好きな君の笑顔を
ひび はぼくの だいすき な くん の えがお を
Hibi habokuno Daisuki na Kun no Egao wo
波の彼方に置き忘れたようなのだ
なみ の かなた に おき わすれ たようなのだ
Nami no Kanata ni Oki Wasure tayounanoda
だが やがて朝が来る
だが やがて あさ が くる
daga yagate Asa ga Kuru
君が飛ばなかったことを知り
くん が とば なかったことを しり
Kun ga Toba nakattakotowo Shiri
夜の列車には乗らなかったことを知り
よる の れっしゃ には のら なかったことを しり
Yoru no Ressha niha Nora nakattakotowo Shiri
ぼくの汽笛はこう繰り返す
ぼくの きてき はこう くりかえす
bokuno Kiteki hakou Kurikaesu
悲しみを石に変えてくれ
かなしみ を いし に かえ てくれ
Kanashimi wo Ishi ni Kae tekure
海の底に沈めたいから
うみ の そこ に しずめ たいから
Umi no Soko ni Shizume taikara
海の底で揺れる美しい藻は
うみ の そこ で ゆれ る うつくし い も は
Umi no Soko de Yure ru Utsukushi i Mo ha
いいかげんな言葉をまだ知らない
いいかげんな ことば をまだ しら ない
iikagenna Kotoba womada Shira nai
翼もないのに飛ぶこと覚え
つばさ もないのに とぶ こと おぼえ
Tsubasa monainoni Tobu koto Oboe
夜の物干し台にたたずんでいる
よる の ものほし だい にたたずんでいる
Yoru no Monohoshi Dai nitatazundeiru
命がけで飛ぶつもりなら
いのち がけで とぶ つもりなら
Inochi gakede Tobu tsumorinara
夜よ 明けるな 君のために
よる よ あけ るな くん のために
Yoru yo Ake runa Kun notameni
夜よ 明けるな 君のために
よる よ あけ るな くん のために
Yoru yo Ake runa Kun notameni