『霧の深い森の奥に住まうと言われている魔女。
『 きり の ふかい もり の おく に すま うと いわ れている まじょ 。
『 Kiri no Fukai Mori no Oku ni Suma uto Iwa reteiru Majo 。
その魔女の言い伝えは、幾年もの月日を経てもなお、語り継がれる。
その まじょ の いいつたえ は 、 いくねん もの がっぴ を へて もなお 、 かたり つが れる 。
sono Majo no Iitsutae ha 、 Ikunen mono Gappi wo Hete monao 、 Katari Tsuga reru 。
信仰の深いその村では、恐れられているわけでもなく、
しんこう の ふかい その むら では 、 おそれ られているわけでもなく 、
Shinkou no Fukai sono Mura deha 、 Osore rareteiruwakedemonaku 、
ただ、願いを叶えるために縋るものとしての象徴になっていた―――
ただ 、 ねがい を かなえ るために すがる ものとしての しょうちょう になっていた ―――
tada 、 Negai wo Kanae rutameni Sugaru monotoshiteno Shouchou ninatteita ―――
「ハァ…ハァ……!誰か…助けて!」
「 はぁ … はぁ …… ! だれか … たすけ て ! 」
「 haa … haa …… ! Dareka … Tasuke te ! 」
居るはずのない魔女を探して、森の奥へとただ、走る……』
いる はずのない まじょ を さがし て 、 もり の おく へとただ 、 はしる ……』
Iru hazunonai Majo wo Sagashi te 、 Mori no Oku hetotada 、 Hashiru ……』
真白な君のドレス 赤いワイン こぼしたのは誰?
まっしろ な くん の どれす あかい わいん こぼしたのは だれ ?
Masshiro na Kun no doresu Akai wain koboshitanoha Dare ?
ひびわれた鏡 見つめながらひとり 長い髪をとく
ひびわれた かがみ みつ めながらひとり ながい かみ をとく
hibiwareta Kagami Mitsu menagarahitori Nagai Kami wotoku
壁にもたれ想っていたよ 飛行船が
かべ にもたれ おもって いたよ ひこうせん が
Kabe nimotare Omotte itayo Hikousen ga
いつか 君を そのまま Ah 連れ去る日
いつか くん を そのまま Ah つれ さる にち
itsuka Kun wo sonomama Ah Tsure Saru Nichi
白い時の長さ その手で終えたんだね
しろい ときの ながさ その てで おえ たんだね
Shiroi Tokino Nagasa sono Tede Oe tandane
白い時の中で 激しく風うつ窓をあけた
しろい ときの なか で はげしく かぜ うつ まど をあけた
Shiroi Tokino Naka de Hageshiku Kaze utsu Mado woaketa
『迷い込んだ森の奥にあったのは、窓が開かれた小さな家。
『 まよいこん だ もり の おく にあったのは 、 まど が ひらか れた ちいさ な いえ 。
『 Mayoikon da Mori no Oku niattanoha 、 Mado ga Hiraka reta Chiisa na Ie 。
そして、透き通るような白い肌をした少女
そして 、 すき とうる ような しろい はだ をした しょうじょ
soshite 、 Suki Touru youna Shiroi Hada woshita Shoujo
突然の訪問者に驚くこともなく、
とつぜん の ほうもんしゃ に おどろく こともなく 、
Totsuzen no Houmonsha ni Odoroku kotomonaku 、
予め、ここを訪れることを知っていたかのように、
あらかじめ 、 ここを おとずれ ることを しって いたかのように 、
Arakajime 、 kokowo Otozure rukotowo Shitte itakanoyouni 、
彼女は儚げに…、どこか嬉しそうに、こちらに微笑む。
かのじょ は ぼう げに …、 どこか うれし そうに 、 こちらに ほほえむ 。
Kanojo ha Bou geni …、 dokoka Ureshi souni 、 kochirani Hohoemu 。
「ウフフ…待っていたわ、やっと来てくれたのね。
「 うふふ … まって いたわ 、 やっと きて くれたのね 。
「 ufufu … Matte itawa 、 yatto Kite kuretanone 。
さあ…あなたは何がお望みかしら」』
さあ … あなたは なに がお のぞみ かしら 」』
saa … anataha Nani gao Nozomi kashira 」』
夢を見ていたよ ドレスのしみが今 赤い蝶になる
ゆめ を みて いたよ どれす のしみが いま あかい ちょう になる
Yume wo Mite itayo doresu noshimiga Ima Akai Chou ninaru
君のからだから 今夜赤い蝶が 空へ飛び立つよ
くん のからだから こんや あかい ちょう が そら へ とび たつ よ
Kun nokaradakara Konya Akai Chou ga Sora he Tobi Tatsu yo
遠くキリマンジャロの雪が ひろがり出す
とおく きりまんじゃろ の ゆき が ひろがり だす
Tooku kirimanjaro no Yuki ga hirogari Dasu
とじた瞳の中を Ah うずめてく
とじた ひとみ の なか を Ah うずめてく
tojita Hitomi no Naka wo Ah uzumeteku
誰にも染まらずに 自由に飛んで行けよ
だれ にも そま らずに じゆう に とん で いけ よ
Dare nimo Soma razuni Jiyuu ni Ton de Ike yo
雪は君の前に 痛みをかくして 降り続くよ
ゆき は くん の まえ に いたみ をかくして おり つづく よ
Yuki ha Kun no Mae ni Itami wokakushite Ori Tsuzuku yo
『口を開くよりも早く彼女の元へと駆け寄る。
『 くち を ひらく よりも はやく かのじょ の もと へと かけ よる 。
『 Kuchi wo Hiraku yorimo Hayaku Kanojo no Moto heto Kake Yoru 。
「願いを…叶えて…、助けて……!!」
「 ねがい を … かなえ て …、 たすけ て …… !! 」
「 Negai wo … Kanae te …、 Tasuke te …… !! 」
触れれば壊れてしまいそうなほどに脆そうな腕が、頬を撫でる。
ふれれ ば こわれ てしまいそうなほどに ぜい そうな うで が 、 ほお を なで る 。
Furere ba Koware teshimaisounahodoni Zei souna Ude ga 、 Hoo wo Nade ru 。
「だったらこのまま、私になればいい…」
「 だったらこのまま 、 わたし になればいい …」
「 dattarakonomama 、 Watashi ninarebaii …」
瞳の奥の真意なんて、知りもしない。
ひとみ の おく の しんい なんて 、 しり もしない 。
Hitomi no Oku no Shin\'i nante 、 Shiri moshinai 。
この苦痛から、絶望から解放されるのであれば、何だってよかった
この くつう から 、 ぜつぼう から かいほう されるのであれば 、 なんだ ってよかった
kono Kutsuu kara 、 Zetsubou kara Kaihou sarerunodeareba 、 Nanda tteyokatta
それが、これからの未来を捨てることになっても…。』
それが 、 これからの みらい を すて ることになっても …。』
sorega 、 korekarano Mirai wo Sute rukotoninattemo …。』
白い時の長さ その手で終えたんだね
しろい ときの ながさ その てで おえ たんだね
Shiroi Tokino Nagasa sono Tede Oe tandane
白い時の中で 激しく風うつ窓をあけた
しろい ときの なか で はげしく かぜ うつ まど をあけた
Shiroi Tokino Naka de Hageshiku Kaze utsu Mado woaketa
誰にも染まらずに 自由に飛んで行けよ
だれ にも そま らずに じゆう に とん で いけ よ
Dare nimo Soma razuni Jiyuu ni Ton de Ike yo
雪は君の前に 痛みをかくして 降り続くよ
ゆき は くん の まえ に いたみ をかくして おり つづく よ
Yuki ha Kun no Mae ni Itami wokakushite Ori Tsuzuku yo
白い時の長さ その手で終えたんだね
しろい ときの ながさ その てで おえ たんだね
Shiroi Tokino Nagasa sono Tede Oe tandane
白い時の中で 激しく風うつ窓をあけた
しろい ときの なか で はげしく かぜ うつ まど をあけた
Shiroi Tokino Naka de Hageshiku Kaze utsu Mado woaketa
かくして、魔女の伝説は語り継がれる。
かくして 、 まじょ の でんせつ は かたり つが れる 。
kakushite 、 Majo no Densetsu ha Katari Tsuga reru 。
魔女は消えない。
まじょ は きえ ない 。
Majo ha Kie nai 。
願いごとの数だけ、魔女は存在するのだから。
ねがい ごとの かず だけ 、 まじょ は そんざい するのだから 。
Negai gotono Kazu dake 、 Majo ha Sonzai surunodakara 。
「次は…あなたの番…。願い事は、何かしら――――。」
「 つぎ は … あなたの ばん …。 ねがいごと は 、 なにか しら ――――。」
「 Tsugi ha … anatano Ban …。 Negaigoto ha 、 Nanika shira ――――。」
これが偽りの、希望でも―――。
これが いつわり の 、 きぼう でも ―――。
korega Itsuwari no 、 Kibou demo ―――。