古い部屋を二段ベッドでふたつに仕切って
ふるい へや を にだん べっど でふたつに しきって
Furui Heya wo Nidan beddo defutatsuni Shikitte
小さな窓もふたつに仕切って
ちいさ な まど もふたつに しきって
Chiisa na Mado mofutatsuni Shikitte
谷底みたいな私の部屋の小さな机
たにぞこ みたいな わたし の へや の ちいさ な つくえ
Tanizoko mitaina Watashi no Heya no Chiisa na Tsukue
本から目をあげて半分だけの空を見ても
ほん から め をあげて はんぶん だけの そら を みて も
Hon kara Me woagete Hanbun dakeno Sora wo Mite mo
いつもおんなじ 丘と高圧線
いつもおんなじ おか と こうあつせん
itsumoonnaji Oka to Kouatsusen
半分だけの空
はんぶん だけの そら
Hanbun dakeno Sora
あの丘からこっちを見たら
あの おか からこっちを みた ら
ano Oka karakotchiwo Mita ra
団地の中のひとつの棟の
だんち の なかの ひとつの とう の
Danchi no Nakano hitotsuno Tou no
ありきたりのたくさんの窓の
ありきたりのたくさんの まど の
arikitarinotakusanno Mado no
そのひとつの狭い穴から
そのひとつの せまい あな から
sonohitotsuno Semai Ana kara
とび立ちたがっている私が見えるのかしら
とび たち たがっている わたし が みえ るのかしら
tobi Tachi tagatteiru Watashi ga Mie runokashira
それとも
それとも
soretomo
臆病に様子をうかがう私が見えるのかしら
おくびょう に ようす をうかがう わたし が みえ るのかしら
Okubyou ni Yousu woukagau Watashi ga Mie runokashira