“さあ如何でしょうかお客さま、穴に纏わる御伽噺”
“ さあ いか でしょうかお きゃく さま 、 あな に まとわ る おとぎ はなし ”
“ saa Ika deshoukao Kyaku sama 、 Ana ni Matowa ru Otogi Hanashi ”
“最後に一つ、とっておきの作品をお見せしましょう…”
“ さいご に ひとつ 、 とっておきの さくひん をお みせ しましょう …”
“ Saigo ni Hitotsu 、 totteokino Sakuhin woo Mise shimashou …”
映写機は物言わず 暗闇で音立てず
えいしゃき は ものいわ ず くらやみ で おと たて ず
Eishaki ha Monoiwa zu Kurayami de Oto Tate zu
延々ずっと物言わず 焼き込みの記憶 映し出してゆく
えんえん ずっと ものいわ ず やき こみ の きおく うつし だし てゆく
En\'en zutto Monoiwa zu Yaki Komi no Kioku Utsushi Dashi teyuku
“当キネマでは御代などは頂いたりしないのです…”
“ とう きねま では みよ などは いただい たりしないのです …”
“ Tou kinema deha Miyo nadoha Itadai tarishinainodesu …”
ただひとつ望むのは なによりも望むのは
ただひとつ のぞむ のは なによりも のぞむ のは
tadahitotsu Nozomu noha naniyorimo Nozomu noha
あなたの中に刻まれた 忌まわしの記憶ただそれだけ
あなたの なかに きざま れた いま わしの きおく ただそれだけ
anatano Nakani Kizama reta Ima washino Kioku tadasoredake
その胸に穿たれた 深くまで穿たれた
その むね に うがた れた ふかく まで うがた れた
sono Mune ni Ugata reta Fukaku made Ugata reta
底なし沼の色合いの 残酷な御伽噺だけで…
そこなし ぬま の いろあい の ざんこく な おとぎ はなし だけで …
Sokonashi Numa no Iroai no Zankoku na Otogi Hanashi dakede …