儚くも散り逝くのは月も太陽も同じことね
ぼう くも ちり いく のは がつ も たいよう も おなじ ことね
Bou kumo Chiri Iku noha Gatsu mo Taiyou mo Onaji kotone
何の意味も与えられない……すべて塵芥となるから
なんの いみ も あたえ られない …… すべて ちりあくた となるから
Nanno Imi mo Atae rarenai …… subete Chiriakuta tonarukara
綴る文字は形を成しても
つづる もじ は かたち を なし ても
Tsuzuru Moji ha Katachi wo Nashi temo
散らばったまま……泡沫(うたかた)に消える
ちら ばったまま …… ほうまつ ( うたかた ) に きえ る
Chira battamama …… Houmatsu ( utakata ) ni Kie ru
想いの遷り、暦の巡り、命の流転
おもい の うつり 、 こよみ の めぐり 、 いのち の るてん
Omoi no Utsuri 、 Koyomi no Meguri 、 Inochi no Ruten
…………胡蝶の夢よ
………… こちょう の ゆめ よ
………… Kochou no Yume yo
それは何も生み出さないから
それは なにも うみださ ないから
soreha Nanimo Umidasa naikara
重ね方を変えても無意でしょう?
おもね ほうを かえ ても むい でしょう ?
Omone Houwo Kae temo Mui deshou ?
男女の契り、此岸(しがん)の祈り、独りと他人
だんじょ の ちぎり 、 しがん ( しがん ) の いのり 、 ひとり と たにん
Danjo no Chigiri 、 Shigan ( shigan ) no Inori 、 Hitori to Tanin
…………すべて儚い季節に咲いた花
………… すべて はかない きせつ に さい た はな
………… subete Hakanai Kisetsu ni Sai ta Hana
やがては土へと還りゆくだけなの
やがては つち へと かん りゆくだけなの
yagateha Tsuchi heto Kan riyukudakenano
土も、そう…星も形を留められない
つち も 、 そう … ほし も かたち を とどめら れない
Tsuchi mo 、 sou … Hoshi mo Katachi wo Todomera renai
けれど、何故…筆を取って、私は書き続けるのでしょう
けれど 、 なぜ … ふで を とって 、 わたし は かき つづけ るのでしょう
keredo 、 Naze … Fude wo Totte 、 Watashi ha Kaki Tsuzuke runodeshou
いま在るのは……言の葉が描きだした世界しかない
いま ある のは …… ことのは が えがき だした せかい しかない
ima Aru noha …… Kotonoha ga Egaki dashita Sekai shikanai
幻想も意識の内、現実と同じことなのに
げんそう も いしき の ない 、 げんじつ と おなじ ことなのに
Gensou mo Ishiki no Nai 、 Genjitsu to Onaji kotonanoni
誰にとまり羽を綴じるために…その蝶は舞ってるの?
だれ にとまり はね を とじ るために … その ちょう は まって るの ?
Dare nitomari Hane wo Toji rutameni … sono Chou ha Matte runo ?
それは何も生み出さないのに…
それは なにも うみださ ないのに …
soreha Nanimo Umidasa nainoni …
だけどそれは、心を揺さぶる?
だけどそれは 、 こころ を ゆさ ぶる ?
dakedosoreha 、 Kokoro wo Yusa buru ?
喜び、怒り、哀しみ…騙り、無意味な夢さえも
よろこび 、 いかり 、 かなし み … かたり 、 むいみ な ゆめ さえも
Yorokobi 、 Ikari 、 Kanashi mi … Katari 、 Muimi na Yume saemo
…………飾り付けるため咲いた花
………… かざり つける ため さい た はな
………… Kazari Tsukeru tame Sai ta Hana
やがては土へと還るのに彩る
やがては つち へと かん るのに いろどる
yagateha Tsuchi heto Kan runoni Irodoru
花は、そう…散っても記憶に留まったまま
はな は 、 そう … ちって も きおく に とま ったまま
Hana ha 、 sou … Chitte mo Kioku ni Toma ttamama
それを、何故…筆を取って、私は書き続けるのでしょう
それを 、 なぜ … ふで を とって 、 わたし は かき つづけ るのでしょう
sorewo 、 Naze … Fude wo Totte 、 Watashi ha Kaki Tsuzuke runodeshou
他人(ひと)の綴る…言の葉には何も感じられないのに
たにん ( ひと ) の つづる … ことのは には なにも かんじ られないのに
Tanin ( hito ) no Tsuzuru … Kotonoha niha Nanimo Kanji rarenainoni
幻想と現世(うつしよ)との境目で呼んでくれてる人
げんそう と げんせい ( うつしよ ) との さかいめ で よん でくれてる にん
Gensou to Gensei ( utsushiyo ) tono Sakaime de Yon dekureteru Nin
その袂(たもと)で羽を開くために…この本は待ってるの?
その たもと ( たもと ) で はね を ひらく ために … この ほん は まって るの ?
sono Tamoto ( tamoto ) de Hane wo Hiraku tameni … kono Hon ha Matte runo ?
誰かに響いたとき…………………………………………
だれか に ひびい たとき …………………………………………
Dareka ni Hibii tatoki …………………………………………
谺(こだま)する言葉を待って…………………………………………
やまびこ ( こだま ) する ことば を まって …………………………………………
Yamabiko ( kodama ) suru Kotoba wo Matte …………………………………………
「だれかによまれる」詰り「だれかがよんでいる」
「 だれかによまれる 」 なじり 「 だれかがよんでいる 」
「 darekaniyomareru 」 Najiri 「 darekagayondeiru 」
それこそが…『意味』なのでしょうか?
それこそが …『 いみ 』 なのでしょうか ?
sorekosoga …『 Imi 』 nanodeshouka ?
だからこそ…筆を取って、私は書き綴けるだけ
だからこそ … ふで を とって 、 わたし は かき つづり けるだけ
dakarakoso … Fude wo Totte 、 Watashi ha Kaki Tsuzuri kerudake
知らなかった、言の葉の向こうに意味はあるのでしょうか?
しら なかった 、 ことのは の むこう に いみ はあるのでしょうか ?
Shira nakatta 、 Kotonoha no Mukou ni Imi haarunodeshouka ?
幻想の世界の外、儚い季節が続いても……………………
げんそう の せかい の そと 、 はかない きせつ が つづい ても ……………………
Gensou no Sekai no Soto 、 Hakanai Kisetsu ga Tsuzui temo ……………………
羽を開き「よんでくれる」人へ、その蝶は舞っていくの
はね を ひらき 「 よんでくれる 」 にん へ 、 その ちょう は まって いくの
Hane wo Hiraki 「 yondekureru 」 Nin he 、 sono Chou ha Matte ikuno
よんでください…………………………………………
よんでください …………………………………………
yondekudasai …………………………………………