低迷宮の月が揺れる、錆びた水面に浮かんでる
ていめい みや の がつ が ゆれ る 、 さび た すいめん に うか んでる
Teimei Miya no Gatsu ga Yure ru 、 Sabi ta Suimen ni Uka nderu
波が立つたび、消えそうだよ、どうせ、私は偽者さ
なみ が たつ たび 、 きえ そうだよ 、 どうせ 、 わたし は にせもの さ
Nami ga Tatsu tabi 、 Kie soudayo 、 douse 、 Watashi ha Nisemono sa
銀の釣り針、垂らしてほしい、そして空へ、連れてってほしい
ぎん の つり はり 、 たら してほしい 、 そして そら へ 、 つれ てってほしい
Gin no Tsuri Hari 、 Tara shitehoshii 、 soshite Sora he 、 Tsure tettehoshii
低迷宮の月は見る、夜空に光る月を
ていめい みや の がつ は みる 、 よぞら に ひかる がつ を
Teimei Miya no Gatsu ha Miru 、 Yozora ni Hikaru Gatsu wo
何万キロ進んだのなら、本物になれるのだろうと
なんまん きろ すすん だのなら 、 ほんもの になれるのだろうと
Nanman kiro Susun danonara 、 Honmono ninarerunodarouto
低迷宮の月は、僕には無理だよと、海鳥の道筋を、優しく照らしました。
ていめい みや の がつ は 、 ぼく には むり だよと 、 うみ とり の みちすじ を 、 やさし く てら しました 。
Teimei Miya no Gatsu ha 、 Boku niha Muri dayoto 、 Umi Tori no Michisuji wo 、 Yasashi ku Tera shimashita 。
通り過ぎる魚の群、その度、驚きゆらゆらり
とおり すぎ る さかな の ぐん 、 その ど 、 おどろき ゆらゆらり
Toori Sugi ru Sakana no Gun 、 sono Do 、 Odoroki yurayurari
これを気の小ささとするか、鋭い感受性とするか
これを きの ちいさ さとするか 、 するどい かんじゅせい とするか
korewo Kino Chiisa satosuruka 、 Surudoi Kanjusei tosuruka
諦めに似た、始まりだよ、今を受け入れ、明日が生まれる
あきらめ に にた 、 はじまり だよ 、 いま を うけいれ 、 あした が うまれ る
Akirame ni Nita 、 Hajimari dayo 、 Ima wo Ukeire 、 Ashita ga Umare ru
低迷宮の月は見る、初めて自分の姿を
ていめい みや の がつ は みる 、 はじめて じぶん の すがた を
Teimei Miya no Gatsu ha Miru 、 Hajimete Jibun no Sugata wo
そしたら気付きました、自分だって本物なことに
そしたら きづき ました 、 じぶん だって ほんもの なことに
soshitara Kizuki mashita 、 Jibun datte Honmono nakotoni
低迷宮の月は、たくさんの海鳥が、ハネを休める場所に、なって笑いました。
ていめい みや の がつ は 、 たくさんの うみ とり が 、 はね を やすめ る ばしょ に 、 なって わらい ました 。
Teimei Miya no Gatsu ha 、 takusanno Umi Tori ga 、 hane wo Yasume ru Basho ni 、 natte Warai mashita 。