ギラギラと焼けつくコールタールの屋根に
ぎらぎら と やけ つく こーるたーる の やね に
giragira to Yake tsuku ko^ruta^ru no Yane ni
むせかえる灼熱のあの夏の放課後
むせかえる しゃくねつ のあの なつ の ほうかご
musekaeru Shakunetsu noano Natsu no Houkago
俺たちはたくさんの自分を閉じ込めて
おれ たちはたくさんの じぶん を とじこめ て
Ore tachihatakusanno Jibun wo Tojikome te
しゃぼん玉を青い空へ飛ばしたよね
しゃぼん たま を あおい そら へ とば したよね
shabon Tama wo Aoi Sora he Toba shitayone
七色に輝く俺たちの未来は
なないろ に かがやく おれ たちの みらい は
Nanairo ni Kagayaku Ore tachino Mirai ha
「信じる」とか「信じない」からかけ離れてた
「 しんじ る 」 とか 「 しんじ ない 」 からかけ はなれ てた
「 Shinji ru 」 toka 「 Shinji nai 」 karakake Hanare teta
何の疑いもなく陽炎といっしょに
なんの うたがい もなく かげろう といっしょに
Nanno Utagai monaku Kagerou toisshoni
天空へ確かにはじけず昇ったよね
てんくう へ たしかに はじけず のぼった よね
Tenkuu he Tashikani hajikezu Nobotta yone
あれは遠い、そう夏の日の午後
あれは とおい 、 そう なつ の にち の ごご
areha Tooi 、 sou Natsu no Nichi no Gogo
広い校庭に水をまいた
ひろい こうてい に みず をまいた
Hiroi Koutei ni Mizu womaita
決まって夕立のあと俺たちは
きま って ゆうだち のあと おれ たちは
Kima tte Yuudachi noato Ore tachiha
裸足のまんまで西陽を追いかけた
はだし のまんまで にしび を おい かけた
Hadashi nomanmade Nishibi wo Oi kaketa
悲しかったけど…
かなし かったけど …
Kanashi kattakedo …
泣きたかったけど…
なき たかったけど …
Naki takattakedo …
「家族」という船に乗り
「 かぞく 」 という ふね に のり
「 Kazoku 」 toiu Fune ni Nori
「孤独」という海に出た
「 こどく 」 という うみ に でた
「 Kodoku 」 toiu Umi ni Deta
「家族」という船が行き過ぎ、
「 かぞく 」 という ふね が いき すぎ 、
「 Kazoku 」 toiu Fune ga Iki Sugi 、
今「孤独」という魚になった
いま 「 こどく 」 という さかな になった
Ima 「 Kodoku 」 toiu Sakana ninatta
そばがらの枕と重たく湿ったふとん
そばがらの まくら と おもた く しめった ふとん
sobagarano Makura to Omota ku Shimetta futon
吊した蚊帳をめくると苦しい夢をみた
つるし た かや をめくると くるし い ゆめ をみた
Tsurushi ta Kaya womekuruto Kurushi i Yume womita
天井には姉ちゃんのすすり泣きが響き
てんじょう には ねえちゃん のすすり なき が ひびき
Tenjou niha Neechan nosusuri Naki ga Hibiki
俺はじっと明日を垂直に考えてた
おれ はじっと あした を すいちょく に かんがえ てた
Ore hajitto Ashita wo Suichoku ni Kangae teta
終業式の木造の校舎まで
しゅうぎょうしき の もくぞう の こうしゃ まで
Shuugyoushiki no Mokuzou no Kousha made
明日はバスに揺られる最後の日だ!
あした は ばす に ゆら れる さいご の にち だ !
Ashita ha basu ni Yura reru Saigo no Nichi da !
割れた窓ガラスにセロテープを貼ろう
われ た まど がらす に せろてーぷ を はろ う
Ware ta Mado garasu ni serote^pu wo Haro u
そして色あせたランドセルを川へ捨てよう
そして しょく あせた らんどせる を かわ へ すて よう
soshite Shoku aseta randoseru wo Kawa he Sute you
ひざまでザックリつかりハヤを追いかけた
ひざまで ざっくり つかり はや を おい かけた
hizamade zakkuri tsukari haya wo Oi kaketa
気の遠くなるよな夕暮れまでの瞬間
きの とおく なるよな ゆうぐれ までの しゅんかん
Kino Tooku naruyona Yuugure madeno Shunkan
母親の夕餉の仕度と立ち昇る煙が
ははおや の ゆうげ の したく と たち のぼる けむり が
Hahaoya no Yuuge no Shitaku to Tachi Noboru Kemuri ga
たまらなく嫌だったけど 明日が待ちどおしくて
たまらなく いやだ ったけど あした が まち どおしくて
tamaranaku Iyada ttakedo Ashita ga Machi dooshikute
つらかったけど…
つらかったけど …
tsurakattakedo …
悔しかったけど…
くやし かったけど …
Kuyashi kattakedo …
「家族」という船に乗り
「 かぞく 」 という ふね に のり
「 Kazoku 」 toiu Fune ni Nori
「孤独」という海に出た
「 こどく 」 という うみ に でた
「 Kodoku 」 toiu Umi ni Deta
「家族」という船が行き過ぎ、
「 かぞく 」 という ふね が いき すぎ 、
「 Kazoku 」 toiu Fune ga Iki Sugi 、
今「孤独」という魚になった
いま 「 こどく 」 という さかな になった
Ima 「 Kodoku 」 toiu Sakana ninatta
農夫たちのぶ厚い人間の手のひらに
のうふ たちのぶ あつい にんげん の ての ひらに
Noufu tachinobu Atsui Ningen no Teno hirani
今日一日分のお椀を返したら
きょういちにち ふん のお わん を かえし たら
Kyouichinichi Fun noo Wan wo Kaeshi tara
親父もお袋も姉ちゃんも俺も
おやじ もお ふくろ も ねえちゃん も おれ も
Oyaji moo Fukuro mo Neechan mo Ore mo
やがて「ふるさと」という呼び名から離れて行くのだ
やがて 「 ふるさと 」 という よびな から はなれ て いく のだ
yagate 「 furusato 」 toiu Yobina kara Hanare te Iku noda
「さよなら」を言わなきゃいけない数の方が
「 さよなら 」 を いわ なきゃいけない かず の ほうが
「 sayonara 」 wo Iwa nakyaikenai Kazu no Houga
出会いの数より多かったよね
であい の かず より おおか ったよね
Deai no Kazu yori Ooka ttayone
親父の胸の草むらであの夏の日
おやじ の むね の くさ むらであの なつ の にち
Oyaji no Mune no Kusa muradeano Natsu no Nichi
「もう母ちゃんを殴らないで!!」と約束をした
「 もう かあちゃん を なぐら ないで !! 」 と やくそく をした
「 mou Kaachan wo Nagura naide !! 」 to Yakusoku woshita
今ごろ貴方の父や母は
いま ごろ あなた の ちち や はは は
Ima goro Anata no Chichi ya Haha ha
どこの空の下で泣いてるの?
どこの そら の した で ない てるの ?
dokono Sora no Shita de Nai teruno ?
貴方の人間は貧しくなんかない
あなた の にんげん は まずしく なんかない
Anata no Ningen ha Mazushiku nankanai
いとおしくなったから生き急ぐのだ
いとおしくなったから いき いそぐ のだ
itooshikunattakara Iki Isogu noda
逃げたかったけど…
にげ たかったけど …
Nige takattakedo …
死にたかったけど…
しに たかったけど …
Shini takattakedo …
「家族」という船に乗り
「 かぞく 」 という ふね に のり
「 Kazoku 」 toiu Fune ni Nori
「孤独」という海に出た
「 こどく 」 という うみ に でた
「 Kodoku 」 toiu Umi ni Deta
「家族」という船が行き過ぎ、
「 かぞく 」 という ふね が いき すぎ 、
「 Kazoku 」 toiu Fune ga Iki Sugi 、
今「孤独」という魚になった
いま 「 こどく 」 という さかな になった
Ima 「 Kodoku 」 toiu Sakana ninatta
白地に赤い日の丸 その父をたまらなく愛してる
しろぢ に あかい ひのまる その ちち をたまらなく いとし てる
Shiroji ni Akai Hinomaru sono Chichi wotamaranaku Itoshi teru
白地に赤い日の丸 その母をたまらなく愛してる
しろぢ に あかい ひのまる その はは をたまらなく いとし てる
Shiroji ni Akai Hinomaru sono Haha wotamaranaku Itoshi teru
白地に赤い日の丸 その姉をたまらなく 愛してる
しろぢ に あかい ひのまる その あね をたまらなく いとし てる
Shiroji ni Akai Hinomaru sono Ane wotamaranaku Itoshi teru
白地に赤い日の丸 殺したくなるよな 夕暮れの赤
しろぢ に あかい ひのまる ころし たくなるよな ゆうぐれ の あか
Shiroji ni Akai Hinomaru Koroshi takunaruyona Yuugure no Aka
白地に赤い日の丸 この国をやっぱり 愛しているのだ
しろぢ に あかい ひのまる この くに をやっぱり いとし ているのだ
Shiroji ni Akai Hinomaru kono Kuni woyappari Itoshi teirunoda