「近頃何だかお前 元気ねえみてえだな」と
「 ちかごろ なんだ かお まえ げんき ねえみてえだな 」 と
「 Chikagoro Nanda kao Mae Genki neemiteedana 」 to
忘れかけてたころに 電話がなる
わすれ かけてたころに でんわ がなる
Wasure kaketetakoroni Denwa ganaru
「何かいい事ねえか」と「身震いするような女に
「 なにか いい こと ねえか 」 と 「 みぶるい するような おんな に
「 Nanika ii Koto neeka 」 to 「 Miburui suruyouna Onna ni
会いに街へ出よう」と俺が言うと
あい に まち へ でよ う 」 と おれ が いう と
Ai ni Machi he Deyo u 」 to Ore ga Iu to
買ったばかりのジープで湾岸道路飛ばし
かった ばかりの じーぷ で わんがん どうろ とば し
Katta bakarino ji^pu de Wangan Douro Toba shi
浦安の黒ちゃんはやってくる
うらやす の くろ ちゃんはやってくる
Urayasu no Kuro chanhayattekuru
とりあえずお前の家へ今からすぐ行くから
とりあえずお まえ の いえ へ いま からすぐ いく から
toriaezuo Mae no Ie he Ima karasugu Iku kara
大阪行きのチケット摂ってくれと言う
おおさかいき きの ちけっと せつ ってくれと いう
Oosakaiki kino chiketto Setsu ttekureto Iu
赤い靴下をいつものぞかせて
あかいくつ した をいつものぞかせて
Akaikutsu Shita woitsumonozokasete
「つまんねえ映画ばっかりだな」と冷蔵庫を開け
「 つまんねえ えいが ばっかりだな 」 と れいぞうこ を ひらけ
「 tsumannee Eiga bakkaridana 」 to Reizouko wo Hirake
YEBISUビールにえだ豆をつまみながら
YEBISU びーる にえだ まめ をつまみながら
YEBISU bi^ru nieda Mame wotsumaminagara
浦安の黒ちゃんは兄貴ぶる
うらやす の くろ ちゃんは あにき ぶる
Urayasu no Kuro chanha Aniki buru
8:30分東京駅プラットホーム
8:30 ふん とうきょうえき ぷらっとほーむ
8:30 Fun Toukyoueki purattoho^mu
俺達はまずい弁当ぶら下げて
おれたち はまずい べんとう ぶら さげ て
Oretachi hamazui Bentou bura Sage te
個室に乗り込み 売り子に声をかけ
こしつ に のり こみ うり こ に こえ をかけ
Koshitsu ni Nori Komi Uri Ko ni Koe wokake
浦安の黒ちゃんは 頭をかく
うらやす の くろ ちゃんは あたま をかく
Urayasu no Kuro chanha Atama wokaku
ルルルル ルルル…
るるるる るるる …
rurururu rururu …
釣と女と映画を語り始めると
つと おんな と えいが を かたり はじめ ると
Tsuto Onna to Eiga wo Katari Hajime ruto
俺はガムを噛みながら 窓の外を見た
おれ は がむ を かみ ながら まど の そと を みた
Ore ha gamu wo Kami nagara Mado no Soto wo Mita
田んぼのあぜ道を白いヘルメットかぶり
たんぼ のあぜ みち を しろい へるめっと かぶり
Tanbo noaze Michi wo Shiroi herumetto kaburi
自転車通学の学生が気になる
じてんしゃつうがく の がくせい が きに なる
Jitenshatsuugaku no Gakusei ga Kini naru
名も知らぬ街で名も知らぬ風に吹かれ
めい も しら ぬ まち で めい も しら ぬ かぜ に ふか れ
Mei mo Shira nu Machi de Mei mo Shira nu Kaze ni Fuka re
「あいつもきっと夢があるんだな」って
「 あいつもきっと ゆめ があるんだな 」 って
「 aitsumokitto Yume gaarundana 」 tte
急に黙りこくりタバコに火をつけて
きゅうに だまり こくり たばこ に ひ をつけて
Kyuuni Damari kokuri tabako ni Hi wotsukete
浦安の黒ちゃんは目を閉じた
うらやす の くろ ちゃんは め を とじ た
Urayasu no Kuro chanha Me wo Toji ta
あてもなく俺達は大阪へ着いた
あてもなく おれたち は おおさか へ つい た
atemonaku Oretachi ha Oosaka he Tsui ta
「これからどこへ行くんだよ」って俺が言うと
「 これからどこへ いく んだよ 」 って おれ が いう と
「 korekaradokohe Iku ndayo 」 tte Ore ga Iu to
「わかんねえ」とあっさり黒ちゃんが言ったから
「 わかんねえ 」 とあっさり くろ ちゃんが いっった から
「 wakannee 」 toassari Kuro changa Itsutta kara
「赤い靴下やめろ」って言ってやった
「 あかいくつ した やめろ 」 って いっって やった
「 Akaikutsu Shita yamero 」 tte Itsutte yatta
とりあえず車に乗り南へ走らせた
とりあえず くるま に のり みなみ へ はしら せた
toriaezu Kuruma ni Nori Minami he Hashira seta
大阪通天閣に二人で昇った
おおさか つうてんかく に ふたり で のぼった
Oosaka Tsuutenkaku ni Futari de Nobotta
しょうがねえから俺達流れるネオンサイン見て
しょうがねえから おれたち ながれ る ねおんさいん みて
shouganeekara Oretachi Nagare ru neonsain Mite
バカヤロウって小さな声で言った
ばかやろう って ちいさ な こえ で いっった
bakayarou tte Chiisa na Koe de Itsutta
しけたホテルのバーじゃ性に合わねえから
しけた ほてる の ばー じゃ せい に あわ ねえから
shiketa hoteru no ba^ ja Sei ni Awa neekara
俺達は屋台でうどんをすすった
おれたち は やたい でうどんをすすった
Oretachi ha Yatai deudonwosusutta
さっぱり色気なしで悪かったなと
さっぱり いろけ なしで わるか ったなと
sappari Iroke nashide Waruka ttanato
なりふりかまわずどんぶりをすすった
なりふりかまわずどんぶりをすすった
narifurikamawazudonburiwosusutta
よろめく足取りのふらふらの街で
よろめく あしどり のふらふらの まち で
yoromeku Ashidori nofurafurano Machi de
ド真ン中を俺達は歩いた
ど まこと ん なか を おれたち は あるい た
do Makoto n Naka wo Oretachi ha Arui ta
とんがったまんまの 黒ちゃんの背中が
とんがったまんまの くろ ちゃんの せなか が
tongattamanmano Kuro channo Senaka ga
大阪の街で小さく見えた
おおさか の まち で ちいさ く みえ た
Oosaka no Machi de Chiisa ku Mie ta
ルルルル ルルル…
るるるる るるる …
rurururu rururu …