Lyric

樹雨のそば降る

霧らふ 森の中に

鉄漿染めを 塗した

黒き歯が 浮かぶ

垂髪 乱す

頚の他に 持たぬ

女は 滑滑

恋歌 口遊む

仄冥き其の歌に流るる 侘よ

其は 騙し絵の 如く

黄色い花娶り

赤い花を囲う

白い花を手折り

青い花を手籠む

嫡妻の糺問

のらりくらり躱す

堪り兼ねた末に

黄色い花は散る

泪を 流して

彷徨う 頚在らば

躯を 探して

流離う 折返し

黄色い花は散り

赤い花は逃げる

白い花に刺され

青は実は男

散ったはずの黄色

化けて出て云うには

然れど わっち矢張り

あんた無しじゃ居れぬ

何かを 無くして

呻吟ふ 頚在らば

貴方を 探して

漂う 女郎花

仄冥き 其の歌に流るる 侘よ

其は 騙し絵の 如く

惑い 募り 新に白く

此の寛に流るる 刻よ

其 永久の 如く

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Artist Lyricist Composer Arranger
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