鮮やかな暗闇に独り
せん やかな くらやみ に ひとり
Sen yakana Kurayami ni Hitori
嗤い尽る白い徒花
し い じん る しろい と はな
Shi i Jin ru Shiroi To Hana
幾重もの秘め事に揉まれ
いくえ もの ひめ こと に もま れ
Ikue mono Hime Koto ni Moma re
生まれ出たことも消されて
うまれ でた ことも けさ れて
Umare Deta kotomo Kesa rete
愛を知ることもない間に
あい を しる こともない まに
Ai wo Shiru kotomonai Mani
姶を白肌に湛えて
あい を しろ はだ に たたえ て
Ai wo Shiro Hada ni Tatae te
闇を出ることも叶わず
やみ を でる ことも かなわ ず
Yami wo Deru kotomo Kanawa zu
閉ざされた時の涅から
とざ された ときの ね から
Toza sareta Tokino Ne kara
咲いても花に成れぬ悲劇の野草
さい ても はな に なれ ぬ ひげき の やそう
Sai temo Hana ni Nare nu Higeki no Yasou
その身を晒すことは月への戯笑
その みを さらす ことは がつ への ぎ わらい
sono Miwo Sarasu kotoha Gatsu heno Gi Warai
裂いても離れ得ぬは渾て惑い
さい ても はなれ えぬ は こん て まどい
Sai temo Hanare Enu ha Kon te Madoi
闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで
やみ に とけ おち てゆく ねはん まで
Yami ni Toke Ochi teyuku Nehan made
艶やかな嬌態に燃えて
つや やかな きょうたい に もえ て
Tsuya yakana Kyoutai ni Moe te
血織り交ぜる黒い風穴
ち おり まぜ る くろい かぜ あな
Chi Ori Maze ru Kuroi Kaze Ana
澱みから忌み事は生まれ
よどみ から いみ こと は うまれ
Yodomi kara Imi Koto ha Umare
痼り残す それは人の性
しこり のこす それは にん の せい
Shikori Nokosu soreha Nin no Sei
愛を知ることもない間に
あい を しる こともない まに
Ai wo Shiru kotomonai Mani
姶を白肌に湛えて
あい を しろ はだ に たたえ て
Ai wo Shiro Hada ni Tatae te
闇を出ることも叶わず
やみ を でる ことも かなわ ず
Yami wo Deru kotomo Kanawa zu
閉ざされた時の涅から
とざ された ときの ね から
Toza sareta Tokino Ne kara
咲いても花に成れぬ悲劇の夜想
さい ても はな に なれ ぬ ひげき の よる そう
Sai temo Hana ni Nare nu Higeki no Yoru Sou
その身を晒すことは尽き得ぬ魔性
その みを さらす ことは ことごとき えぬ ましょう
sono Miwo Sarasu kotoha Kotogotoki Enu Mashou
裂いても離れ得ぬは渾て惑い
さい ても はなれ えぬ は こん て まどい
Sai temo Hanare Enu ha Kon te Madoi
闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで
やみ に とけ おち てゆく ねはん まで
Yami ni Toke Ochi teyuku Nehan made
我が子に姉と呼ばれ、
わが こ に あね と よば れ 、
Waga Ko ni Ane to Yoba re 、
この手に抱くことすら許されず
この てに だく ことすら ゆるさ れず
kono Teni Daku kotosura Yurusa rezu
思うが儘、されるが儘に、
おもう が まま 、 されるが まま に 、
Omou ga Mama 、 sareruga Mama ni 、
私という個は陵辱される
わたし という こ は りょう じょく される
Watashi toiu Ko ha Ryou Joku sareru
寒いよ…暗いよ…怖いよ…厭だ…出して…
さむい よ … くらい よ … こわい よ … えん だ … だし て …
Samui yo … Kurai yo … Kowai yo … En da … Dashi te …
此の世に生を受けた者を、己の私利私欲の為に
この よに なま を うけ た もの を 、 おのれ の しりしよく の ために
Kono Yoni Nama wo Uke ta Mono wo 、 Onore no Shirishiyoku no Tameni
物同然の扱い。貴方達は、狂っています。
もの どうぜん の あつかい 。 あなたたち は 、 くるって います 。
Mono Douzen no Atsukai 。 Anatatachi ha 、 Kurutte imasu 。
心のない、人間の皮を被った、醜い、鬼です。
こころ のない 、 にんげん の かわ を おおった 、 みにくい 、 おに です 。
Kokoro nonai 、 Ningen no Kawa wo Ootta 、 Minikui 、 Oni desu 。
お外に出たいよ… お祭りが見たいよ…
お そと に でた いよ … お まつり が みた いよ …
o Soto ni Deta iyo … o Matsuri ga Mita iyo …
おべべが着たいよ… おごっそ食べたいよ…
おべべが きた いよ … おごっそ たべた いよ …
obebega Kita iyo … ogosso Tabeta iyo …
あたしの心は、極限の閉塞の中で
あたしの こころは 、 きょくげん の へいそく の なか で
atashino Kokoroha 、 Kyokugen no Heisoku no Naka de
歪んだ宝石になって燃え上がり、凍りつき、
ひずん だ ほうせき になって もえあが り 、 こおり つき 、
Hizun da Houseki ninatte Moeaga ri 、 Koori tsuki 、
愛することを求めて漂うの。
あいす ることを もとめ て ただよう の 。
Aisu rukotowo Motome te Tadayou no 。
生きながらにして 悦びを知らず
いき ながらにして よろこび を しらず
Iki nagaranishite Yorokobi wo Shirazu
幽玄の澱で 哀を貪る
ゆうげん の でん で あい を むさぼる
Yuugen no Den de Ai wo Musaboru
夜には嗤い 朝には踊る
よる には し い あさ には おどる
Yoru niha Shi i Asa niha Odoru
暗闇に住まう 妖艶な蟲よ
くらやみ に すま う ようえん な むし よ
Kurayami ni Suma u Youen na Mushi yo
愛を知ることもない間に
あい を しる こともない まに
Ai wo Shiru kotomonai Mani
姶を白肌に湛えて
あい を しろ はだ に たたえ て
Ai wo Shiro Hada ni Tatae te
闇を出ることも叶わず
やみ を でる ことも かなわ ず
Yami wo Deru kotomo Kanawa zu
閉ざされた時の涅から
とざ された ときの ね から
Toza sareta Tokino Ne kara
咲いても花に成れぬ悲劇の野草
さい ても はな に なれ ぬ ひげき の やそう
Sai temo Hana ni Nare nu Higeki no Yasou
その身を晒すことは月への戯笑
その みを さらす ことは がつ への ぎ わらい
sono Miwo Sarasu kotoha Gatsu heno Gi Warai
裂いても離れ得ぬは渾て惑い
さい ても はなれ えぬ は こん て まどい
Sai temo Hanare Enu ha Kon te Madoi
闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで
やみ に とけ おち てゆく ねはん まで
Yami ni Toke Ochi teyuku Nehan made