最初に気付いたのは ある坂の上だった
さいしょ に きづい たのは ある さか の うえだ った
Saisho ni Kizui tanoha aru Saka no Ueda tta
薄く靄がかった 街の息が止まり
うすく もや がかった まち の いき が どまり
Usuku Moya gakatta Machi no Iki ga Domari
無情に流れる 流れは妙に早く
むじょう に ながれ る ながれ は みょうに はやく
Mujou ni Nagare ru Nagare ha Myouni Hayaku
真ん中でひどく 震えて腕を切る
まんなか でひどく ふるえ て うで を きる
Mannaka dehidoku Furue te Ude wo Kiru
ぼんやりと眼がくらみ ぼんやり笑みを浮かべる 霞みゆく空
ぼんやりと め がくらみ ぼんやり えみ を うか べる かすみ ゆく そら
bonyarito Me gakurami bonyari Emi wo Uka beru Kasumi yuku Sora
その手に掴んでる淡く弱く揺れる音
その てに つかん でる たん く よわく ゆれ る おと
sono Teni Tsukan deru Tan ku Yowaku Yure ru Oto
誰もが一つだけ強く強く守るもの
だれも が ひとつ だけ つよく つよく まもる もの
Daremo ga Hitotsu dake Tsuyoku Tsuyoku Mamoru mono
染まりそよぐ空の中 アレグロの鐘は響く
そま りそよぐ そら の なか あれぐろ の かね は ひびく
Soma risoyogu Sora no Naka areguro no Kane ha Hibiku
風は音となり弾け 水は気を仰ぎ揺らぐ
かぜ は おと となり ひけ みず は きを あおぎ ゆら ぐ
Kaze ha Oto tonari Hike Mizu ha Kiwo Aogi Yura gu
その音は輝いて 形など切り裂いて
その おと は かがやい て かたち など きり さい て
sono Oto ha Kagayai te Katachi nado Kiri Sai te
いつか先を照らすように 力強く照らすように
いつか さき を てら すように ちからづよく てら すように
itsuka Saki wo Tera suyouni Chikarazuyoku Tera suyouni
静かに流れるあなたの祈りは、最初からつまり気付いていたんだ
しずか に ながれ るあなたの いのり は 、 さいしょ からつまり きづい ていたんだ
Shizuka ni Nagare ruanatano Inori ha 、 Saisho karatsumari Kizui teitanda
錆出すこの音 未だ止まぬレクイエム
さび だす この おと いまだ とま ぬ れくいえむ
Sabi Dasu kono Oto Imada Toma nu rekuiemu
震えてる暇など 無いくらい判るだろう
ふるえ てる ひま など ない くらい わかる だろう
Furue teru Hima nado Nai kurai Wakaru darou
立ち止まると勝てぬだろう 勝ち誇ると果てるだろう
たち とま ると かて ぬだろう かち ほこる と はて るだろう
Tachi Toma ruto Kate nudarou Kachi Hokoru to Hate rudarou
アレグロの鐘は響く 強く強く鳴り響く
あれぐろ の かね は ひびく つよく つよく なり ひびく
areguro no Kane ha Hibiku Tsuyoku Tsuyoku Nari Hibiku
沸き上がる力を今、アレグロの鐘が照らして
わき あが る ちから を いま 、 あれぐろ の かね が てら して
Waki Aga ru Chikara wo Ima 、 areguro no Kane ga Tera shite