涙で濡れた部屋に ノックの音が転がった
なみだ で ぬれ た へや に のっく の おと が ころが った
Namida de Nure ta Heya ni nokku no Oto ga Koroga tta
誰にも会えない顔なのに もう なんだよ どちら様?
だれ にも あえ ない かお なのに もう なんだよ どちら さま ?
Dare nimo Ae nai Kao nanoni mou nandayo dochira Sama ?
「名乗る程 たいした名じゃないが 誰かがこう呼ぶ"ラフ・メイカー"
「 なのる ほど たいした めい じゃないが だれか がこう よぶ " らふ ・ めいかー "
「 Nanoru Hodo taishita Mei janaiga Dareka gakou Yobu " rafu ・ meika^ "
アンタに笑顔を持って来た 寒いから入れてくれ」
あんた に えがお を もって きた さむい から いれ てくれ 」
anta ni Egao wo Motte Kita Samui kara Ire tekure 」
ラフ・メイカー?冗談じゃない!そんなモン呼んだ覚えはない
らふ ・ めいかー ? じょうだん じゃない ! そんな もん よん だ おぼえ はない
rafu ・ meika^ ? Joudan janai ! sonna mon Yon da Oboe hanai
構わず消えてくれ そこに居られたら泣けないだろう
かまわ ず きえ てくれ そこに いら れたら なけ ないだろう
Kamawa zu Kie tekure sokoni Ira retara Nake naidarou
ルララ ルラ ルララ ルラ
るらら るら るらら るら
rurara rura rurara rura
大洪水の部屋に ノックの音が飛び込んだ
だいこうずい の へや に のっく の おと が とびこん だ
Daikouzui no Heya ni nokku no Oto ga Tobikon da
あの野郎 まだ居やがったのか 消えてくれって言ったろう
あの やろう まだ きょ やがったのか きえ てくれって いっった ろう
ano Yarou mada Kyo yagattanoka Kie tekurette Itsutta rou
「そんな言葉を言われたのは 生まれてこの方 初めてだ
「 そんな ことば を いわ れたのは うまれ てこの ほう はじめて だ
「 sonna Kotoba wo Iwa retanoha Umare tekono Hou Hajimete da
非常に哀しくなってきた どうしよう 泣きそうだ」
ひじょうに かなし くなってきた どうしよう なき そうだ 」
Hijouni Kanashi kunattekita doushiyou Naki souda 」
ラフ・メイカー?冗談じゃない!アンタが泣いてちゃ仕様がない
らふ ・ めいかー ? じょうだん じゃない ! あんた が ない てちゃ しよう がない
rafu ・ meika^ ? Joudan janai ! anta ga Nai techa Shiyou ganai
泣きたいのは 俺の方さ こんなモン呼んだ覚えはない
なき たいのは おれ の ほう さ こんな もん よん だ おぼえ はない
Naki tainoha Ore no Hou sa konna mon Yon da Oboe hanai
ルララ ルラ ルララ ルラ
るらら るら るらら るら
rurara rura rurara rura
二人分の泣き声 遠く……
ふたりぶん の なき こえ とおく ……
Futaribun no Naki Koe Tooku ……
ドアを挟んで背中合わせ しゃっくり混じりの泣き声
どあ を はさん で せなか あわ せ しゃっくり まじ りの なき こえ
doa wo Hasan de Senaka Awa se shakkuri Maji rino Naki Koe
膝を抱えて背中合わせ すっかり疲れた泣き声
ひざ を だえ て せなか あわ せ すっかり つかれ た なき こえ
Hiza wo Dae te Senaka Awa se sukkari Tsukare ta Naki Koe
今でもしっかり俺を 笑わせるつもりか ラフ・メイカー
いま でもしっかり おれ を わらわ せるつもりか らふ ・ めいかー
Ima demoshikkari Ore wo Warawa serutsumorika rafu ・ meika^
「それだけが生き甲斐なんだ 笑わせないと帰れない」
「 それだけが いきがい なんだ わらわ せないと かえれ ない 」
「 soredakega Ikigai nanda Warawa senaito Kaere nai 」
今ではアンタを 部屋に入れてもいいと思えたが
いま では あんた を へや に いれ てもいいと おもえ たが
Ima deha anta wo Heya ni Ire temoiito Omoe taga
困った事に ドアが開かない 溜まった涙の水圧だ
こまった こと に どあ が ひらか ない たま った なみだ の すいあつ だ
Komatta Koto ni doa ga Hiraka nai Tama tta Namida no Suiatsu da
そっちでドアを押してくれ 鍵なら既に開けたから
そっちで どあ を おし てくれ かぎ なら すでに ひらけ たから
sotchide doa wo Oshi tekure Kagi nara Sudeni Hirake takara
ウンとかスンとか 言ってくれ
うん とか すん とか いっって くれ
un toka sun toka Itsutte kure
どうした?おい、まさか
どうした ? おい 、 まさか
doushita ? oi 、 masaka
ラフ・メイカー?冗談じゃない!今更 俺一人置いて
らふ ・ めいかー ? じょうだん じゃない ! いまさら おれ ひとり おい て
rafu ・ meika^ ? Joudan janai ! Imasara Ore Hitori Oi te
構わず消えやがった 信じた瞬間裏切った
かまわ ず きえ やがった しんじ た しゅんかん うらぎった
Kamawa zu Kie yagatta Shinji ta Shunkan Uragitta
ラフ・メイカー?冗談じゃない!逆側の窓の割れる音
らふ ・ めいかー ? じょうだん じゃない ! ぎゃくがわ の まど の われ る おと
rafu ・ meika^ ? Joudan janai ! Gyakugawa no Mado no Ware ru Oto
鉄パイプ持って 泣き顔で「アンタに笑顔を持って来た」
てつ ぱいぷ もって なきがお で 「 あんた に えがお を もって きた 」
Tetsu paipu Motte Nakigao de 「 anta ni Egao wo Motte Kita 」
ルララ ルラ ルララ ルラ
るらら るら るらら るら
rurara rura rurara rura
小さな鏡を取り出して 俺に突き付けてこう言った
ちいさ な かがみ を とりだし て おれ に つきつけ てこう いっった
Chiisa na Kagami wo Toridashi te Ore ni Tsukitsuke tekou Itsutta
「アンタの泣き顔笑えるぞ」
「 あんた の なきがお わらえ るぞ 」
「 anta no Nakigao Warae ruzo 」
呆れたが なるほど 笑えた
あきれ たが なるほど わらえ た
Akire taga naruhodo Warae ta