雨上がり土の小道
あめあがり つち の こみち
Ameagari Tsuchi no Komichi
しっとり靴底を包んでゆく
しっとり くつぞこ を つつん でゆく
shittori Kutsuzoko wo Tsutsun deyuku
人影もまばら 日曜の公園
ひとかげ もまばら にちよう の こうえん
Hitokage momabara Nichiyou no Kouen
大きなポプラを見つけたよ
おおき な ぽぷら を みつ けたよ
Ooki na popura wo Mitsu ketayo
遠くで笑いあう声
とおく で わらい あう こえ
Tooku de Warai au Koe
遊ぶ子犬の弾む息
あそぶ こいぬ の はずむ いき
Asobu Koinu no Hazumu Iki
ずっと歩いて来た老夫婦の背中
ずっと あるい て きた ろうふうふ の せなか
zutto Arui te Kita Roufuufu no Senaka
誰も居ないジャングルジム
だれも いな い じゃんぐるじむ
Daremo Ina i jangurujimu
誰かが付けた小鳥の巣
だれか が づけ た ことり の す
Dareka ga Zuke ta Kotori no Su
誰かのこと思う私
だれか のこと おもう わたし
Dareka nokoto Omou Watashi
全てはここにあって静かに息をする
すべて はここにあって しずか に いき をする
Subete hakokoniatte Shizuka ni Iki wosuru
高く伸びたポプラのように
たかく のび た ぽぷら のように
Takaku Nobi ta popura noyouni
雷鳴が鳴く頃 ふとつぶやいた
らいめい が なく ごろ ふとつぶやいた
Raimei ga Naku Goro futotsubuyaita
こんな幸せもありかな…
こんな しあわせ もありかな …
konna Shiawase moarikana …
軒下の小さな世界
のきした の ちいさ な せかい
Nokishita no Chiisa na Sekai
そこで懸命に生きるシュウメイギク
そこで けんめい に いき る しゅうめいぎく
sokode Kenmei ni Iki ru shuumeigiku
細い体で風とダンスを踊る
こまい からだ で かぜ と だんす を おどる
Komai Karada de Kaze to dansu wo Odoru
意地らしい彼女になりたかった
いじ らしい かのじょ になりたかった
Iji rashii Kanojo ninaritakatta
耳を突いた争う声
みみ を つい た あらそう こえ
Mimi wo Tsui ta Arasou Koe
床に撒いた孤独の屑
とこ に さん いた こどく の くず
Toko ni San ita Kodoku no Kuzu
見ないふりをしてた残酷な記憶も
みな いふりをしてた ざんこく な きおく も
Mina ifuriwoshiteta Zankoku na Kioku mo
恥ながらついた嘘も
はじ ながらついた うそ も
Haji nagaratsuita Uso mo
情けない告白も今
なさけ ない こくはく も いま
Nasake nai Kokuhaku mo Ima
私の身体(からだ)が吸った雨
わたし の しんたい ( からだ ) が すった あめ
Watashi no Shintai ( karada ) ga Sutta Ame
全部忘れたさ…なんて 強がってばっかだって
ぜんぶ わすれ たさ … なんて つよが ってばっかだって
Zenbu Wasure tasa … nante Tsuyoga ttebakkadatte
空が呆れて笑ってる
そら が あきれ て わらって る
Sora ga Akire te Waratte ru
気紛れな雨粒 頬を冷やすから
きまぐれ な あまつぶ ほお を ひや すから
Kimagure na Amatsubu Hoo wo Hiya sukara
君が恋しくなった
くん が こいし くなった
Kun ga Koishi kunatta
木の下で丸くなって飽きるほど見上げていた
きのした で まるく なって あき るほど みあげ ていた
Kinoshita de Maruku natte Aki ruhodo Miage teita
そうか私、ずっと疲れていたのかな…。
そうか わたし 、 ずっと つかれ ていたのかな …。
souka Watashi 、 zutto Tsukare teitanokana …。
ベンチから見渡せる小さな部屋に帰るまでの
べんち から みわたせ る ちいさ な へや に かえる までの
benchi kara Miwatase ru Chiisa na Heya ni Kaeru madeno
30分小旅行
30 ふん しょうりょこう
30 Fun Shouryokou
全てはここにあって静かに息をする
すべて はここにあって しずか に いき をする
Subete hakokoniatte Shizuka ni Iki wosuru
高く伸びたポプラのように
たかく のび た ぽぷら のように
Takaku Nobi ta popura noyouni
雷鳴が鳴く頃 ふとつぶやいた
らいめい が なく ごろ ふとつぶやいた
Raimei ga Naku Goro futotsubuyaita
こんな幸せもありかな…
こんな しあわせ もありかな …
konna Shiawase moarikana …
深呼吸して そっと見上げた
しんこきゅう して そっと みあげ た
Shinkokyuu shite sotto Miage ta
今日も変わらず高い空
きょう も かわ らず たかい そら
Kyou mo Kawa razu Takai Sora
一人きりの散歩道
ひとり きりの さんぽみち
Hitori kirino Sanpomichi
もうそろそろ家へ帰ろう……
もうそろそろ いえ へ かえろ う ……
mousorosoro Ie he Kaero u ……