空風に白い息は揺れ
そら かぜ に しろい いき は ゆれ
Sora Kaze ni Shiroi Iki ha Yure
夜通しの雪が線路脇に積まれていた
よどおし の ゆき が せんろわき に つま れていた
Yodooshi no Yuki ga Senrowaki ni Tsuma reteita
人ごみの中
にん ごみの なか
Nin gomino Naka
今日も定位置に立って
きょう も ていいち に たって
Kyou mo Teiichi ni Tatte
時が過ぎるのを待った
とき が すぎ るのを まった
Toki ga Sugi runowo Matta
数分?いや数秒の無音が
すうふん ? いや すうびょう の むおん が
Suufun ? iya Suubyou no Muon ga
右足を逆列車へ滑らせる
みぎあし を ぎゃく れっしゃ へ すべら せる
Migiashi wo Gyaku Ressha he Subera seru
ドア越し流れる景色にビルは消え
どあ こし ながれ る けしき に びる は きえ
doa Koshi Nagare ru Keshiki ni biru ha Kie
雪帽子の木々が顔を出した
ゆき ぼうし の きぎ が かお を だし た
Yuki Boushi no Kigi ga Kao wo Dashi ta
張りつめた糸は切れ
はり つめた いと は きれ
Hari tsumeta Ito ha Kire
笑い方を忘れていた事に大笑いしたのさ
わらいかた を わすれ ていた こと に おおわらい したのさ
Waraikata wo Wasure teita Koto ni Oowarai shitanosa
きっかけは簡単
きっかけは かんたん
kikkakeha Kantan
昨日見た地上波の冴えない青春群像の映画
きのう みた ちじょうは の さえ ない せいしゅん ぐんぞう の えいが
Kinou Mita Chijouha no Sae nai Seishun Gunzou no Eiga
ライ麦スピリッツを取り戻しに
らい むぎ すぴりっつ を とり もどし に
rai Mugi supirittsu wo Tori Modoshi ni
最果ての駅目指し
さい はて の えき めざし
Sai Hate no Eki Mezashi
明日への疾走を誓ったんだ
あした への しっそう を ちかった んだ
Ashita heno Shissou wo Chikatta nda
終着駅降り立ち
しゅうちゃくえき おり たち
Shuuchakueki Ori Tachi
まず目に入った国道沿いを
まず めに いっった こくどうぞい いを
mazu Meni Itsutta Kokudouzoi iwo
ただひたすら歩いた
ただひたすら あるい た
tadahitasura Arui ta
疲れたら休んでまた歩く
つかれ たら やすん でまた あるく
Tsukare tara Yasun demata Aruku
その繰り返し、、、
その くりかえし 、、、
sono Kurikaeshi 、、、
雪雲は消えていった
ゆき くも は きえ ていった
Yuki Kumo ha Kie teitta
最果てにかかる日差しは
さい はて にかかる ひざし は
Sai Hate nikakaru Hizashi ha
オレンジ色を帯びて
おれんじ しょく を おび て
orenji Shoku wo Obi te
夕日がくすんだ雪解かしてく
ゆうひ がくすんだ ゆき とか してく
Yuuhi gakusunda Yuki Toka shiteku
さあまた歩き始めよう
さあまた あるき はじめ よう
saamata Aruki Hajime you
帰り路のホームヘ
かえりみち の ほーむへ
Kaerimichi no ho^muhe
逆列車には人が溢れていた
ぎゃく れっしゃ には にん が あふれ ていた
Gyaku Ressha niha Nin ga Afure teita
明日への疾走を手に入れて
あした への しっそう を てにいれ て
Ashita heno Shissou wo Teniire te
破った限界の旅忘れずに目を閉じた
やぶった げんかい の たび わすれ ずに め を とじ た
Yabutta Genkai no Tabi Wasure zuni Me wo Toji ta
翌朝の線路脇には夜通しの雪は
よくちょう の せんろわき には よどおし の ゆき は
Yokuchou no Senrowaki niha Yodooshi no Yuki ha
もう、少しも残ってないや
もう 、 すこし も のこって ないや
mou 、 Sukoshi mo Nokotte naiya