鈍色の足取り 決意で進める
にびいろ の あしどり けつい で すすめ る
Nibiiro no Ashidori Ketsui de Susume ru
背中に風を感じて 一度だけ振り返る
せなか に かぜ を かんじ て いちど だけ ふりかえる
Senaka ni Kaze wo Kanji te Ichido dake Furikaeru
宵闇の匂いは 不思議と懐かしく
よいやみ の におい は ふしぎ と なつかし く
Yoiyami no Nioi ha Fushigi to Natsukashi ku
背中を押してくれる そう そんな気さえしたわ
せなか を おし てくれる そう そんな き さえしたわ
Senaka wo Oshi tekureru sou sonna Ki saeshitawa
押し寄せる 悲しみに 独り震えて 指でなぞる 遥か遠い約束
おし よせ る かなしみ に ひとり ふるえ て ゆび でなぞる はるか とおい やくそく
Oshi Yose ru Kanashimi ni Hitori Furue te Yubi denazoru Haruka Tooi Yakusoku
沸き上がる 憎しみの 脆く歪な 刻の果てに 闇を見つめ接吻
わき あが る にくしみ の ぜい く ひずな きざの はて に やみ を みつ め せっぷん
Waki Aga ru Nikushimi no Zei ku Hizuna Kizano Hate ni Yami wo Mitsu me Seppun
嗚呼 虚ろな儘 移ろう儘 歪な 嗚呼 罪を集め接吻
ああ うつろ な まま うつろ う まま ひずな ああ つみ を あつめ せっぷん
Aa Utsuro na Mama Utsuro u Mama Hizuna Aa Tsumi wo Atsume Seppun
今 でも 忘れ られない……
いま でも わすれ られない ……
Ima demo Wasure rarenai ……
今 尚 憶いだせない……
いま たかし おぼい だせない ……
Ima Takashi Oboi dasenai ……
愛を偽って生きるくらいなら
あい を にせ って いき るくらいなら
Ai wo Nise tte Iki rukurainara
真実と共に死すことも厭わないわ
しんじつ と ともに しす ことも いとわ ないわ
Shinjitsu to Tomoni Shisu kotomo Itowa naiwa
二人で見つけた野ばらが
ふたり で みつ けた の ばらが
Futari de Mitsu keta No baraga
君を包むことを願って墓標の周りに植えたけど
くん を つつむ ことを ねがって ぼひょう の まわり に うえ たけど
Kun wo Tsutsumu kotowo Negatte Bohyou no Mawari ni Ue takedo
結局 遂の終まで咲く事はなかったね……
けっきょく すい の おわり まで さく こと はなかったね ……
Kekkyoku Sui no Owari made Saku Koto hanakattane ……
月光に恋をした鳥籠の白い鳥は、
げっこう に こい をした とり かご の しろい とり は 、
Gekkou ni Koi woshita Tori Kago no Shiroi Tori ha 、
地に墜ちると知りながら、最期まで羽ばたくよ。
ち に おちる と しり ながら 、 さいご まで はね ばたくよ 。
Chi ni Ochiru to Shiri nagara 、 Saigo made Hane batakuyo 。
だからこそ宵闇に唄うのは、憾みの唄じゃないわ……。
だからこそ よいやみ に うたう のは 、 かん みの うた じゃないわ ……。
dakarakoso Yoiyami ni Utau noha 、 Kan mino Uta janaiwa ……。
焔を無くした君を縛る 冷たい鎖は
ほのお を なく した くん を しばる つめた い くさり は
Honoo wo Naku shita Kun wo Shibaru Tsumeta i Kusari ha
愛を亡くした 君を想う二人の愛憎
あい を なく した くん を おもう ふたり の あいぞう
Ai wo Naku shita Kun wo Omou Futari no Aizou
鳥は空へ 屍体は土へ 摂理を裏切り続けた
とり は そら へ したい は つち へ せつり を うらぎり つづけ た
Tori ha Sora he Shitai ha Tsuchi he Setsuri wo Uragiri Tsuzuke ta
夜は明けて 終わりの朝へ 次の別離こそ永遠――
よる は あけ て おわり の あさ へ つぎの べつり こそ えいえん ――
Yoru ha Ake te Owari no Asa he Tsugino Betsuri koso Eien ――
でも...
でも ...
demo ...
後悔などしていないわ 嗚呼 これが 私の人生
こうかい などしていないわ ああ これが わたし の じんせい
Koukai nadoshiteinaiwa Aa korega Watashi no Jinsei
《門閥貴族の令嬢》 でも 《七選帝侯の息女》 でもないわ 私は《一人の女》
《 もんばつ きぞく の れいじょう 》 でも 《 しち せん みかど こう の そくじょ 》 でもないわ わたし は 《 ひとり の おんな 》
《 Monbatsu Kizoku no Reijou 》 demo 《 Shichi Sen Mikado Kou no Sokujo 》 demonaiwa Watashi ha 《 Hitori no Onna 》
唯 君だけを愛した――
ただ くん だけを いとし た ――
Tada Kun dakewo Itoshi ta ――
唯の【Elisabeth】
ただ の 【 Elisabeth 】
Tada no 【 Elisabeth 】