【詩を詠む聖女:Σοφια】
【 し を よむ せいじょ : Σοφια】
【 Shi wo Yomu Seijo : Σοφια】
嗚呼...哀しみは海の色 蒼く碧く
ああ ... かなし みは うみ の しょく あおく へき く
Aa ... Kanashi miha Umi no Shoku Aoku Heki ku
嗚呼...苦しみは波の音 強く弱く
ああ ... くるし みは なみ の おと つよく よわく
Aa ... Kurushi miha Nami no Oto Tsuyoku Yowaku
少女の頬は薔薇色に 輝きて美しの
しょうじょ の ほお は ばらいろ に かがやき て うつくし の
Shoujo no Hoo ha Barairo ni Kagayaki te Utsukushi no
されど若き蕾は 悲しみに濡れて 未だ開かず
されど わかき つぼみ は かなしみ に ぬれ て いまだ ひらか ず
saredo Wakaki Tsubomi ha Kanashimi ni Nure te Imada Hiraka zu
閉ざした瞳は対の闇 暗く冥く
とざ した ひとみ は ついの やみ くらく めい く
Toza shita Hitomi ha Tsuino Yami Kuraku Mei ku
鎖ざした菫は終の夢 甘く苦く
くさり ざした すみれ は おわり の ゆめ あまく く く
Kusari zashita Sumire ha Owari no Yume Amaku Ku ku
何もない場処だけれど 水と光 愛は満ち足りてよ
なにも ない ば ところ だけれど みず と ひかり あい は みち たり てよ
Nanimo nai Ba Tokoro dakeredo Mizu to Hikari Ai ha Michi Tari teyo
ようこそ此処は【詩人の島】
ようこそ ここ は 【 しじん の しま 】
youkoso Koko ha 【 Shijin no Shima 】
海原女神と太陽神 腕白き美女神の聖域
うなばら めがみ と たいようしん わんぱく き びじょ かみ の せいいき
Unabara Megami to Taiyoushin Wanpaku ki Bijo Kami no Seiiki
貴方が見て来たものも 嗚呼...世の真実
あなた が みて きた ものも ああ ... よの しんじつ
Anata ga Mite Kita monomo Aa ... Yono Shinjitsu
不条理ばかり訪れる 嗚於...嫌な現実
ふじょうり ばかり おとずれ る お お ... いやな げんじつ
Fujouri bakari Otozure ru O O ... Iyana Genjitsu
されど世界は 其れだけではないのよ
されど せかい は その れだけではないのよ
saredo Sekai ha Sono redakedehanainoyo
ねぇ...お嬢さん 宜しくて?
ねぇ ... お じょう さん よろし くて ?
nee ... o Jou san Yoroshi kute ?
辛いし痛いし酷いし嫌だと 泣き喚いてみても
つらい し いたい し ひどい し いやだ と なき かん いてみても
Tsurai shi Itai shi Hidoi shi Iyada to Naki Kan itemitemo
運命の白き糸を 人間は紡げない
うんめい の しろき いと を にんげん は つむげ ない
Unmei no Shiroki Ito wo Ningen ha Tsumuge nai
怖れず揺るがず妬まず恨まず 誰よりも強かに
おそれ ず ゆる がず ねたま ず うらま ず だれ よりも したたか に
Osore zu Yuru gazu Netama zu Urama zu Dare yorimo Shitataka ni
美しく世に咲き誇る 女に成りなさい
うつくし く よに さき ほこる おんな に なり なさい
Utsukushi ku Yoni Saki Hokoru Onna ni Nari nasai
紡がれる縦糸――
つむが れる たていと ――
Tsumuga reru Tateito ――
聖女は少女の不思議な力を見抜き
せいじょ は しょうじょ の ふしぎ な ちから を みぬき
Seijo ha Shoujo no Fushigi na Chikara wo Minuki
彼女が生きる道と術を示した
かのじょ が いき る みち と じゅつ を しめし た
Kanojo ga Iki ru Michi to Jutsu wo Shimeshi ta
【記憶の水底】
【 きおく の すいてい 】
【 Kioku no Suitei 】
かつて (そうね) 烈しく (誰より) 愛した人がいたのよ (彼女にも)
かつて ( そうね ) はげし く ( だれ より ) いとし た にん がいたのよ ( かのじょ にも )
katsute ( soune ) Hageshi ku ( Dare yori ) Itoshi ta Nin gaitanoyo ( Kanojo nimo )
されど (今は) 遠くへ (彼岸へ) 行ってしまったわ……
されど ( いま は ) とおく へ ( ひがん へ ) いって しまったわ ……
saredo ( Ima ha ) Tooku he ( Higan he ) Itte shimattawa ……
愛とは褥に仕える為の 奴隷ではないわ
あい とは じょく に つかえ る ための どれい ではないわ
Ai toha Joku ni Tsukae ru Tameno Dorei dehanaiwa
まして子を孕む為の 道具ではない
まして こ を はらむ ための どうぐ ではない
mashite Ko wo Haramu Tameno Dougu dehanai
嗚呼...天空を大地を海原を人間を 己が運命を愛し
ああ ... てんくう を だいち を うなばら を にんげん を おのれ が うんめい を いとし
Aa ... Tenkuu wo Daichi wo Unabara wo Ningen wo Onore ga Unmei wo Itoshi
哀しみさえ糧に出来る 女に成りなさい
かなし みさえ かて に できる おんな に なり なさい
Kanashi misae Kate ni Dekiru Onna ni Nari nasai