君にとってはくだらない「仮説」を語り草臥(くたび)れる影
くん にとってはくだらない 「 かせつ 」 を かたりぐさ が ( くたび ) れる かげ
Kun nitottehakudaranai 「 Kasetsu 」 wo Katarigusa Ga ( kutabi ) reru Kage
囃す瞳には映らない すり抜けた網状の鞘で
はやす ひとみ には うつら ない すり ぬけ た あみじょう の さや で
Hayasu Hitomi niha Utsura nai suri Nuke ta Amijou no Saya de
「見えぬなら踏みつけても 誰の心も痛まない!」
「 みえ ぬなら ふみ つけても だれ の こころ も いたま ない ! 」
「 Mie nunara Fumi tsuketemo Dare no Kokoro mo Itama nai ! 」
抗いもしない人を 捲して笑ったのは誰?
あらがい もしない にん を けん して わらった のは だれ ?
Aragai moshinai Nin wo Ken shite Waratta noha Dare ?
宵に惑うほどの童子(わらべ)にもなれず、非情にも生きれない。
しょう に まどう ほどの どうじ ( わらべ ) にもなれず 、 ひじょう にも いき れない 。
Shou ni Madou hodono Douji ( warabe ) nimonarezu 、 Hijou nimo Iki renai 。
今に手折れる城郭も彼の正義なら 絶えずと、貫くだろう。
いま に たおれ る じょうかく も かの せいぎ なら たえ ずと 、 つらぬく だろう 。
Ima ni Taore ru Joukaku mo Kano Seigi nara Tae zuto 、 Tsuranuku darou 。
月を飾り知れた人の敗色に 懐かしむ面影を
がつ を かざり しれ た にん の はいしょく に なつかし む おもかげ を
Gatsu wo Kazari Shire ta Nin no Haishoku ni Natsukashi mu Omokage wo
全て奪い尽くした頃 失くした縁(えにし)を探せど、今さらで。
すべて うばい づくし た ごろ なく した へり ( えにし ) を さがせ ど 、 いま さらで 。
Subete Ubai Zukushi ta Goro Naku shita Heri ( enishi ) wo Sagase do 、 Ima sarade 。
いつの夜からかくだらない「仮説」を語る事も無くなり
いつの よる からかくだらない 「 かせつ 」 を かたる こと も なく なり
itsuno Yoru karakakudaranai 「 Kasetsu 」 wo Kataru Koto mo Naku nari
呼吸さえも忘れて 思い上がる者に刃を向け
こきゅう さえも わすれ て おもい あが る もの に は を むけ
Kokyuu saemo Wasure te Omoi Aga ru Mono ni Ha wo Muke
我先と沈みかけた 脆き小舟を降りたがり
われ さき と しずみ かけた ぜい き こぶね を おり たがり
Ware Saki to Shizumi kaketa Zei ki Kobune wo Ori tagari
誇らかに行く往来で 追想に憂うのは何故?
ほこら かに いく おうらい で ついそう に うれう のは なぜ ?
Hokora kani Iku Ourai de Tsuisou ni Ureu noha Naze ?
誰そ彼に置き忘れていた種々の音が、空蝉に芽吹くように。
だれ そ かれ に おき わすれ ていた しゅしゅ の おと が 、 うつせみ に め ふく ように 。
Dare so Kare ni Oki Wasure teita Shushu no Oto ga 、 Utsusemi ni Me Fuku youni 。
過去に慰みを探して写し絵を抱けば 誰もが、愚かになる。
かこ に なぐさみ を さがし て うつし え を だけ ば だれも が 、 おろか になる 。
Kako ni Nagusami wo Sagashi te Utsushi E wo Dake ba Daremo ga 、 Oroka ninaru 。
手を繋ぐ迄で途切れていた記憶は 疵付かない狡さで
て を つなぐ まで で とぎれる ていた きおく は きず つか ない こう さで
Te wo Tsunagu Made de Togireru teita Kioku ha Kizu Tsuka nai Kou sade
何ひとつ戻らないなら 幾重の波折りよ残らずも、攫って。
なに ひとつ もどら ないなら いくえ の なみ おり よ のこら ずも 、 さらって 。
Nani hitotsu Modora nainara Ikue no Nami Ori yo Nokora zumo 、 Saratte 。
誰しもが本心(ことば)も無く 面を片手に探り合い
だれ しもが ほんしん ( ことば ) も なく めん を かたて に さぐり あい
Dare shimoga Honshin ( kotoba ) mo Naku Men wo Katate ni Saguri Ai
訝るも待ち遠しと 愛しくあろうとした。
いぶかる も まちどおし と いとし くあろうとした 。
Ibukaru mo Machidooshi to Itoshi kuaroutoshita 。
…それだけ?
… それだけ ?
… soredake ?
はらり はらり落ちて行こうわくら葉に、願い事戯れて。
はらり はらり おち て いこ うわくら は に 、 ねがいごと たわむれ て 。
harari harari Ochi te Iko uwakura Ha ni 、 Negaigoto Tawamure te 。
今は辿れない大空に放つ鳥となれ 憧れ、朽ちてゆくなら。
いま は たどれ ない おおぞら に ほうっつ とり となれ あこがれ 、 くち てゆくなら 。
Ima ha Tadore nai Oozora ni Houttsu Tori tonare Akogare 、 Kuchi teyukunara 。
末尾まで切り取った場面には 「僕」に似た面影と
まつび まで きりとった ばめん には 「 ぼく 」 に にた おもかげ と
Matsubi made Kiritotta Bamen niha 「 Boku 」 ni Nita Omokage to
喜劇を許し寄り添った影法師ふたつ 見果てぬ、人の夢(たね)。
きげき を ゆるし よりそった かげぼうし ふたつ けん はて ぬ 、 にん の ゆめ ( たね ) 。
Kigeki wo Yurushi Yorisotta Kageboushi futatsu Ken Hate nu 、 Nin no Yume ( tane ) 。
世の器に 咲かせて
よの うつわ に さか せて
Yono Utsuwa ni Saka sete